Warhammer 40,000: Dawn Of Warの始め方 その6 戦闘についての詳細

今回はちょっと細かい話になります。また、ゲーム上明確に説明されているわけではなく、私の解釈も入っています。間違っていることや足りない部分もあると思うのですが、もしある程度やり込む上で知っておくと便利かもしれません。

戦闘に関してですが、おそらくボードゲームの影響を受けて作られていると感じられます。というのは、他のRTSではおそらくここまで複雑なことを行っていないと思われるためです。しかし、この複雑さが現在まで続く20年近いMod制作を支えてきたとも言えます。
まず攻撃ですが、部隊ではなく各ユニットが持っている武器ごとにパラメーターが割り当てられています。歩兵は基本近接武器と射撃武器ですが、ビーグルなどは複数持っているものもあり、インペリアルガードのベーンブレードなどは8つの武装を持っています。その場合使い方次第では、それぞれが個別に動作するということになります。一応データ上は16個までマウントがあるので、Modなどではこれらを使ってタイタンなど作成していると思われます。(近接しながらでも攻撃できる設定もある気がします)

次に攻撃に関するデータ処理です。ユニットごとに違うので、適当な例を出して説明していきます。個別のデータは各勢力のユニットデータとしてある程度出せればいいなと思っています。(莫大なデータなので、何を出すべきか難しく思っています。)

まず攻撃するときに行われることとして、セットアップタイム、リロードタイム、といったパラメーターがあります。大体言葉でわかると思いますが、セットアップタイムは止まって攻撃するまでの時間、リロードタイムは攻撃頻度です。これらは個別に設定されていて、例えばタウのファイアウォーリアのパルスライフルはセットアップタイム1、リロードタイムが1.5です。またスペースマリーンのタクティカルボルターはセットアップタイム0、リロードタイム0.5です。同じスペースマリーンでもミサイルランチャーだと、セットアップタイム1、リロードタイム1.5です。おそらく単位は秒と思われ、セットアップタイムが0のものは、おそらく移動攻撃が可能なのだと思います。


次に攻撃がされたときに命中判定が行われます。これは命中率として設定されていて、先程の例でいくと、タウが0.7、スペースマリーンのタクティカルボルターで0.6、ミサイルランチャーで0.85となっています。また移動時の命中率減少もあり、大抵は移動時命中率15%で設定されています。一部の武器、ユニットは例外です。SoBのセラフィムの命中率が0.85で移動時は0.7で、移動時でも命中率は下がらないと明記されていますが、わずかに下がります。ちなみにフレーマーは一般的に命中率が1で100%です。しかも範囲攻撃です。格闘は100%なのか65%なのかよくわかっていません。命中率としては0.65で設定されているのものが多いのですが、設定に関係なく原則ヒットするという話もあるので、開発者レベルでないとわからないです。移動時には格闘できないので、相手より移動スピードが高く、殴るまで逃げられないくらい接近できないと、追撃は意味がないです。(逆に言えば、格闘に対して逃げるのは有効です。移動攻撃できるユニットだといいのですが、大抵移動攻撃できないユニットが狙われます)
そして当たったあとにダメージがあり、ダメージにはMAXダメージとMINダメージと最低限ダメージとモラルダメージがあります。スペースマリーンのタクティカルボルターはMAX17.2,MIN14.1,MinVal2.5,Moral4となっています。SoBのフレーマーはMAX16,MIN12,MinVal0.5,Moral16となっています。

モラルダメージが簡単なので先に説明すると、モラルダメージに相手が持つモラルアーマーを掛けた数値が実際のモラルダメージとなります。大体のユニットは50のアーマーなので、パーセントとして、この数値の半分と見ていいです。多分SoBのセレスティアンとSMのターミネーターが25%、SoBのミッショナリーとSMのスカウト、タウのパスファインダーとステルスチームがほぼ70%、SMのサーヴィターとCSMのスレーブは100%のようです。

ユニットに対するダメージはMAXとMINの間でランダムだと思われます。そしてすべてのユニットはバニラ(オリジナルゲーム)では、データ上はすべてのユニットが100のアーマーを持っています。そこで出てくるのが貫通力です。スペースマリーンのタクティカルボルターの標準貫通力は0です。しかし、これ以外にタイプ別アーマー貫通力というものがあります。これは15に分けられたアーマータイプに対して個別に貫通力が設定されています。これによって得意な敵とかが決まるわけです。現在使われているアーマータイプはinfantry_low,infantry_med,infantry_high,infantry_heavy_med,infantry_heavy_high, monster_med,monster_high,commander,vehicle_low,vehicle_med, vehicle_high,building_low,armour,building_med,building_high,air_medです。スペースマリーンのタクティカルボルターの場合、順に46.6,56.7,51.8,10.6,52.2,51.8,14.2,25.6,7.6,24.5,0,40,10.6,0,14.5(端数切り捨て)となっています。ダメージにこのパーセントを掛けたものが、実際のダメージとなるようです。ただし、最低限ダメージを下回った場合は、最低限ダメージを与えるようです。
このように、実際に表示されているビーグルや歩兵といったものの中でもランクが存在し、ダメージも異なることがわかります。場合によっては重歩兵でもmedとhighで全くダメージが異なることがあります。その他に対空攻撃可能かどうかという設定もあり、根本的に攻撃できなかったりします。(パラメーターとしては対地攻撃可能かどうかの設定もある)

このように複雑な計算とユニットの適性があるため、ユニットの説明にあるDPSというのは本当に参考にしかならないということです。実際にスナイパーなどはDPSは低いですが、1発のダメージが大きく特定のユニットへの貫通力が高いので、利用方法によっては非常に有効に使えるということになります。
あとは射程の問題もあり、射程距離と最低射程距離があって、例えばグレネードランチャーは最低射程距離以下には攻撃できないという武器になります。また実際には上下左右の斜角の設定、AOEダメージの話、ノックバックの話、ノックバックの耐性(重量)の話とか、それ以外にも使われているかどうかわからないパラメーターが大量にあります。ただ、これらのパラメーターが用意されていたことにより、各種Modがそれらを利用して、幅広いゲームを作成できるようになったとも言えます。

なお、各データは古いMod開発ツールを使用して、昔のSoulStormのデータを参照しています。DEでも同じだと思いますが、その部分は了承ください。Mod開発ツールがDEで使えるか、誰か新しいMod開発ツールを作ってくれるかは不明です。


かなり複雑な話になりましたが、こういうことがあるよというのを知ったうえで、細かい数字をすべて知ることは無理なので、実際にプレイをして経験で覚えると良いと思います。
次回からは、各勢力の話ができればと思っています。

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